あの誘導尋問としか思えないひどいアンケートをソースにしているのか・・・。リアルタイムでアンケートに強制参加させられましたが、途中から選択肢に該当するものが無くなって脱出したくなりましたね。
ここで「おかしみ」とされているのは誘導するようなアンケートをして、出た数字をさらに都合よく解釈しているということでしょうか。
私的録音に用いる機器はパソコンが72.4%と多く、これを基に試算すると「11~39歳の個人がパソコンに保有している楽曲は239億曲を超える」(日本音楽著作権協会の菅原瑞夫常務理事)など、パソコンによる私的録音録画の実態が広がっているとする。また、パソコンに収録した楽曲を携帯音楽プレーヤー
にコピーする人の比率も47.1%に達したとする。これらを踏まえ、権利者側ではパソコンや携帯音楽プレーヤーへの補償金賦課が必要としている。
言いたいのはPCや携帯プレーヤーに保存される楽曲数が凄いことになっているから補償金取るべきだということですね。これには流石にマイク録音物はカウントされていないと思いますが、自作曲・フリー楽曲・ダウンロード購入曲・所有しているレコードのコピーは全て含まれていて違法・合法や著作権者の所在の区別は一切ありません。
本来ならばJASRAC管理楽曲の割合とコピー元の媒体と所有者を調査する必要がありました。たとえばPCや携帯プレーヤーに保存している楽曲のうち、
- JASRAC管理楽曲で所有レコードからのコピー数(私的複製)
- JASRAC管理楽曲でレンタルレコードからのコピー数
- JASRAC管理楽曲でダウンロード購入した数
- JASRAC管理楽曲でダウンロード購入しそれを他媒体でコピーした数(私的複製)
- JASRAC管理楽曲で友人・家族等から借りたレコードからのコピー数(私的複製)
- JASRAC管理楽曲で上記以外(違法複製)
- JASRAC管理楽曲外
これだけ取らないと納得いかないですね。MDの時に何故レンタル事業者への課金と2世代以上のデジタル複製制御だけに留まらず補償金を取るまで暴走したのか。当時は高校生でしたが安いから良いや何て思ってましたが良く考えると徴収する理由変だよな・・・。
補償金に関しては本来認められている私的複製と権利が衝突する部分があり徴収する理由が性悪説に基づいていて乱暴だというのと、権利者≠著作権者という矛盾。さらに使用楽曲のカウントが出来ないという制度の欠陥。これらの理由で補償金制度がどれだけおかしな制度なのか気付いて欲しい。
- 性悪説に基づく徴収
音質劣化の無いデジタルコピーはアナログ時代に比べレコードの価値が薄くなるのは自然な原理です。そのためアナログ時代より私的録音の割合が増えるのは予想の範囲で、レコードの売れ行きが悪くなるのも当然でさらにレンタルCDショップがそれに拍車を掛けています。そこまで行くと私的複製の範囲を逸脱しているため取り締まり行い権利者の利益を保護する必要が発生します。レンタルCDに対して著作権料を徴収して利益を保護し、MDにプロテクトを掛けて孫コピーできなくすることで私的複製の逸脱を制御したことは良いと思います。しかし補償金関してはビール瓶のような資源還元の補償でもなければ違法コピーの免罪符でもありません。
よくネットの掲示板では違法コピーまたは複製の免罪符のように解釈している人がいますが、それは全く違います。補償金払ったからといって新たな権利がもらえることは一切ありません。「補償金は取締り困難な違法コピーに対して、媒体利用者全体が連帯責任で払う損害賠償」です。お偉いさんはコピーガードと補償金を天秤に掛けていますがとんでもないことです。補償金を払えばコピーガード緩和というのもおかしな話で、消費者がこうむる不利益のさじ加減を補償金で調整しようとしているのには腹が立ちます。その逆も同じでコピーガードをしっかりすれば補償金が不要というのも自爆論理。セキュリティなんていつか破られると考えるのが自然でコピーガードが完璧ならというのを持ち出すと、左記のように補償金制度賛成側のペースに巻き込まれるだけ。コピーガードの強度とは関係なしに現在の補償金制度は改める方向にしないといけないのですが現在もこの天秤に掛けられたまま話が進んでないような気がします。この辺はMIAUや津田 大介さんの記事が詳しいのでググってください。
- 権利者とは全ての著作権者を示していない
補償金を受け取る権利者とは一般的に著作権者と思われがちですが、著作権は登録制ではないので実際はJASRACに著作権を信託している著作権者ということになります。後は運営の手数料名目で管理団体も含まれますね。つまり自動的に受け取れるのはこの範囲だけ。著作権者が自分自身の場合は補償金返還の手続きできるそうですが手続きが非常に面倒なことと、さらに切手代等は自己負担という返す気が感じられない制度です。JASRACに信託していないアーティストの楽曲の録音物の場合は第三者が返還手続きできるのかなー?因みに再録音可能な媒体は将来に渡って補償金の対象外となる使用が証明できないので絶対に補償金は返還されないと思います。
- コピーされた使用楽曲を正確に集計できない
こちらは利用者にとってはどうでも良いと思われるところですが、アーティスト側にとっては不公平と感じるところです。多分レンタルCDの集計などからサンプリングも行われていると思いますが、実質JASRACに信託していない著作権者の分まで徴収している事になるがその利益もJASRACに信託している著作権者で配分していることです。
どうも補償金に関しては徴収媒体の範囲の拡大でいつも(もう10年近く?)争っていますが、制度自体が問題多すぎることにメスを入れて欲しいです。これ普通の民間業者(例えばレコード会社)がやっていたら公取委に排除命令食らっているレベルです。業者同士の公平さには厳しくても業者対一般消費者の場合は公取委も動けない?制度に関しては消費者センターじゃ無理だろうし・・・。
例えば補償金は税金化してサイバー犯罪防止の予算に当てるのなら喜んで払うし、HDDに課金されても金額によりますが納得できます。公平な徴収や配分が出来ない補償金制度を維持するなら税金化して社会に還元したほうがマシ。音楽著作権の利益保護では無くて著作権犯罪防止という広い用途に変えないと媒体の問題は解決しないと思う。JASRAC及び登録団体は収入が減るので断固反対しそうですが、著作権料は別途で取っているから残りは取り締まり予算として使うほうが理にかなっていると思う。それはトランプ税みたいな制度(賭博防止予算?)になるかな?トランプ税は消費税導入によって無くなった間接税らしいですが。
ニコニコ動画でアンケートした結果を持って調査と称するおかしみ - novtan別館
http://d.hatena.ne.jp/NOV1975/20090207/p2「20XX年モデルには乗らない、パソコンにも補償金を」:ニュース
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/news/20090205/1011988/